ベストフォト

11月のベストフォト

今回十一月のベストフォトに選んだ理由は、この一枚が「家族写真とは何か」という問いに、とても静かで、でも確かな答えを示してくれていると感じたからです。

家族写真に明確な正解があるのかと言われると、きっと誰にも断言はできません。

構図が整っていること、光が美しいこと、記録としてしっかり残っていることも、もちろん大切な要素です。

ただ、長年写真と向き合ってきて思うのは、「こんな写真を残してもらえたら、きっと本人はうれしいだろうな」と自然に感じられるかどうか、そこに一つの答えがあるのではないかということです。

この写真を見たとき、難しい言葉を使わなくても、純粋に「ママは愛されているな」「この写真を残してもらえて幸せだろうな」という気持ちがまっすぐに伝わってきました。


パパとお子さまに両側からキスをされ、思わず笑いがこぼれてしまったママの表情。

その笑顔は作られたものではなく、その場の空気や気持ちが自然にあふれ出た結果だと感じます。

見ているこちらまで、思わず口元が緩んでしまうような、そんなあたたかさがあります。



この写真の評価ポイントは、「相手の気持ちに寄り添い、こうだったらいいな、という想いを写真として表現できているところ」です。

写真は、ただ綺麗に写すためのものでも、出来事を記録するだけのものでもありません。被写体がどんな気持ちでこの写真を見るのか、その先の時間まで想像しながら残してあげることが、とても大切だと思っております。

この一枚には、ママが大切にされていること、家族の中にあるやさしい愛情が、説明をしなくても自然と伝わる力があります。

綺麗かどうか、上手かどうかを超えて、「この写真を残してよかった」「残してもらえてよかった」と、あとから何度も思い返してもらえること。


その価値を、やさしく、そしてまっすぐに伝えてくれる一枚だからこそ、こちらの写真は十一月のベストフォトに選ばせていただきました。

岡崎スタジオ 
Photographer Hachisuka

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