新しい価値を生み出すためのマニュアルというものはあるのでしょうか?
日々無限の人々が無限に作品を作り続けています。
そんな中で本当に自分が創造したと思うのは簡単ではないことです。
今はスマホがあっていつでも気軽に情報を手に入れられるせいなのか、自分が表現したものも既視感を覚えることになります。
新しいと思ったけど、どこかで見たような…
写真に限らずクリエイティブなことをしている方はそんな感覚を持ってしまう人はいると思います。
まったく見たことのないものを出すというのは、なかなか難しいことです。
ですが影響を与える側の人、創造的な人は誰の影響も受けていないのかというと、大体はそうではないのではないでしょうか。
何かに刺激を受けることが、創造の第一歩なのだと思っています。どんな人も誰かの作品に影響を受けているはずです。
誰かの作品に影響を受けたときに、まず自分の感性を発見します。
この感性というものはなんとなく自分の中にあるものなのですが、これを解説してくれるものが理論です。
理論と聞くと難しいような気がしますが、要するに目に見えないものを頭で認識するためにあるものです。
よく聞く黄金比なんかもそうですよね。
なんで綺麗に感じるんだろう?と思ったとき、「黄金比であるから心理的に綺麗に感じる」という話を聞くとすっと入ってきます。
同じ環境で過ごしていなくても、私たちの中に共通している感覚というものは存在しますので、それを説明してくれるのが理論です。
この理論を色々な方面から取り入れて積み重ねていくことで、また自分の中の感性を認識していくことができるのだと思います。
創造的な人は、この理論をたくさん頭に入れて、さらに利用することができる人なのかもしれません。
影響を受けた作品で感性を発見し、理論で理解し、自分が生み出すところに利用する。
新しい価値を生み出すのは、このプロセスが必要なのかもしれないですね。
人が触れられるものには限度があるので、全てを知ることはできません。
だからこそ新しいものを知る余地が無限にあり、知ろうとすればするほど知らないことの多さに驚く、の繰り返しで、なかなか終わりはなく、だからこそ夢中になれるものなのかなと思っています。