マタニティフォトは、「私」だけのものではありません。

愛する人とともに歩む時間を、かたちにして残す——それが、私たちスタジオノーブレムが大切にしているマタニティフォトの本質です。

今回ご紹介する一枚には、“これから家族になる”という確かな温度と、とびきりのやさしさが写し出されています。

顔を寄せ合うふたりの表情は、まるで見つめ合わなくても、心がつながっていることを確信しているかのような穏やかさ。

手に持ったエコー写真には、まだ見ぬわが子の姿。

ふたりの愛が命となり、おなかの中で育まれているという奇跡——それを祝福するように、画面全体が静かな幸福感に包まれています。

妊婦さんの装いにもご注目を。

ネイビーのセットアップスーツに、チュールトップスを合わせたコーディネートは、かっちりしすぎず、女性らしい柔らかさを保った絶妙なバランス。

チュールのボリューム感が視線を上に引き上げ、丸みを帯びたおなかのラインを美しく引き立てています。

フォーマルとカジュアル、強さとやわらかさが見事に共存するスタイルです。


パートナーの男性は、あえてシンプルなブラックシャツとスラックスというモノトーンスタイル。

女性のコーディネートとの調和を意識しつつも、彼自身の個性もしっかりと感じられる絶妙な引き算のコーディネートです。

どちらかが主役ではなく、“ふたりで完成させる一枚”というスタイルが、この写真全体にしっかりと表れています。

また、スーツの袖をまくった無造作さや、裸足のままの自然体のスタンスは、飾らない「いま」の二人を感じさせてくれるポイント。

フォトスタジオでありながら、あえて日常の延長のような“抜け感”を残すことで、肩肘を張らず、自然なふたりの関係性が引き出されています。

この写真の中にあるのは、ファッション性だけではありません。

「夫婦で一緒に過ごす妊娠期」という、かけがえのない時間。

子どもが生まれた後、忙しさの中で忘れてしまいそうな“ふたりの原点”を、しっかりと未来に残すことができるのが、マタニティフォトの本当の価値だと私たちは考えています。



エコー写真というモチーフも印象的です。

ふたりの表情と並ぶようにそっと添えられた小さな命の姿。

それはまるで、家族写真の一員として写り込んでいるかのよう。お腹の中にいるうちから、もうすでに“この家族の一員”なのだと、写真がやさしく教えてくれます。

スタジオノーブレムでは、ご夫婦での撮影スタイルを積極的にご提案しています。

お互いに照れくさい気持ちがあったとしても、カメラの前でふたりの距離を少しずつ縮めていく過程は、まさに写真を“撮る”ことそのものが思い出になっていく時間。

ドレスや衣装、ライティングはもちろん、ポージングの細かなディレクションまで、経験豊富なスタッフがサポートいたします。

モデルのように完璧なポーズでなくても大丈夫。

ふたりらしい、自然な空気感を大切にした撮影を心がけています。

マタニティフォトは、ただの記録ではありません。

これからはじまる家族の物語の、最初の1ページです。

数年後、ふとアルバムを開いたとき、「この時があったから今がある」と思えるような一枚を、ぜひ一緒に残しましょう。