ウェディングフォトを撮らなかった方へ|マタニティフォトという、もうひとつの人生の節目
友人の結婚式で、白いドレスを見たとき。SNSに誰かの前撮りが流れてきたとき。実家で、ご両親の古い結婚写真が出てきたとき。
そんなときにだけ、ふと思い出す。ウェディングフォト、撮らなかったな、と。
強い後悔ではないのだと思います。ふだんは忘れている。ただ、年に何度か、そっと顔を出す。そのくらいの温度のものを抱えていらっしゃる方に向けて、この記事を書いています。
撮らなかった理由は、人それぞれで
撮影の前にお話を伺っていると、いろいろな事情をお聞きします。
式を挙げなかった、という方。費用を新しい暮らしや住まいに回したかった。大勢の前に立つのが少し苦手だった。両家の負担も考えた。どれも、そのときのおふたりが考え抜いて出した答えだったのだと思います。ただ式をしないと、写真を撮る機会そのものが予定表から消えてしまいます。前撮りだけでも、と思いながら、そのままになった。
入籍だけで済ませた、という方。区役所に届を出して、少し照れながら二人で歩いて帰った。そのときは、それで十分に満ち足りていた。記念写真という発想が浮かばなかった、とおっしゃる方もいます。
授かり婚だった、という方。妊娠が分かってから入籍、引っ越し、出産準備と、一気に進んだ。つわりの中で手続きを片づけているうちに、気づけばお腹が大きくなっていた。このお話は、本当によく伺います。
お仕事が立て込んでいた、という方。繁忙期と重なった。休みが合わなかった。転勤が決まった。「落ち着いたら撮ろうね」と話していて、その落ち着く日がなかなか来なかった。
コロナ禍だった、という方。式を延期して、縮小して、最後には取りやめた。ここ数年ではいちばん多く伺う理由です。どなたのせいでもなく、選べる余地がありませんでした。
そもそも写真が得意ではなかった、という方。カメラを向けられると、つい固まってしまう。自分の写った写真を見るのが、あまり好きではない。これは性格というより、慣れの部分が大きいように思います。あとで少し触れさせてください。
どの理由も、そのときのおふたりには十分な理由だったはずです。
あとになって、ふと気になること
きっかけはばらばらでも、時間が経ってから気にかかる点は、不思議と似ています。
ひとつは、結婚を示す写真が一枚もないこと。スマートフォンの中に日常の写真は山ほどあるのに、きちんと撮った一枚がない。飾れる写真も、アルバムに入れる写真も見当たらない。
もうひとつは、ご夫婦だけの写真が増えなくなること。お子さまが生まれると、カメラは自然と赤ちゃんのほうを向きます。気づくと「二人だけで写った最後の写真」が、ずいぶん前のものになっている。これは、多くのご家庭でそうなるようです。
それから、お子さまに聞かれたときのこと。「パパとママの結婚式の写真は?」と尋ねられる日は、たいてい訪れます。言葉で説明はできても、見せてあげられない。
最後に、節目の印が抜けてしまうこと。写真は記録であると同時に、「ここが区切りだったね」とあとから確かめるための印でもあります。進学、就職、結婚、出産。その印がひとつ空いていることを、理屈ではなく感覚として少し寂しく感じる。そう思われるのは、とても自然なことだと思います。
代わりに撮るもの、ではありません
ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。
マタニティフォトを「撮り逃したウェディングフォトの埋め合わせ」と受け取ってしまうと、どうしても代替品のような気持ちが残ってしまいます。そう考えていただかなくて大丈夫です。もともと別のものだからです。

結婚は、二人が夫婦になる節目でした。いま起きているのは、二人が家族になる節目です。二人だったところに、もうひとり加わる。関係のかたちそのものが変わっていきます。別の出来事ですから、どちらかがどちらかの代わりにはなりません。
そしてこの時期には、前と後ろをまたぐような、少し不思議な性質があります。赤ちゃんが生まれるまでの数か月は、ご夫婦が二人だけでいられる最後の時間です。それでいて、お腹の中にいる状態で三人が一緒に写る、最初の時間でもあります。終わりと始まりが一枚に重なるのは、この数か月だけです。
ですからこれは、ウェディングフォトを撮った方にも、撮らなかった方にも、等しく一度だけ訪れます。
何が写るのか
お腹の丸みと、そこに添えた手。赤ちゃんのお姿は見えませんが、そこにいることは写ります。生まれてしまえば、このかたちで写ることは二度とありません。エコー写真を持って写れば、その姿も一緒に収まります。
それから、この時期にしか出ない表情。不安と楽しみが入り混じった、少し落ち着かないお顔です。出産を終えると、これは別の穏やかな表情へ変わっていきます。ご主人も同じで、父親になる直前の、どこか照れくさそうなお顔をされていることが多いように思います。

ポーズや構図よりも、おふたりの間の距離のほうが、よく写ります。手の添え方、立つ位置、視線の向き。このあたりは演出できません。その日そこにあったものだけが、そのまま残ります。
そして、この写真をいちばん喜んでくださるのは、おそらく将来のお子さまです。

「あなたが生まれてくる前、こんなふうに待っていたんだよ」。言葉で伝えるより、一枚のほうが早く届きます。自分がどれくらい待たれていたか。生まれる前から家族として数えられていたか。それを知ることには、たぶん小さくない意味があるのだと思います。
写真が苦手な方へ
ご相談のときに「実は、写真を撮られるのがとても苦手で」とおっしゃる方は、少しも珍しくありません。ご主人のほうが苦手です、というご夫婦もよくいらっしゃいます。
ポーズを覚えてきていただく必要はありません。「少しだけ、こちらを向いてみましょうか」と、ひとつずつお声がけしながら整えていきます。撮影はヘアメイクを含めて約3時間ありますので、急かすような場面はありません。
正直に申し上げると、最初の30分ほどは、どなたも少し固いままです。そこは固いまま撮らせていただいて、力が抜けてきてからが本番だと思っています。最初は所在なさそうにされていたご主人が、途中から楽しそうにされている。そういう光景を、私たちはよく見ています。
ご用意しているもの
マタニティ専用ドレスから、プラン料金内で2着お選びいただけます。本物のウェディングドレスもございます。ウェディングフォトを撮らなかった方が、白いドレス姿を残したくて選ばれることがあります。ご予約いただいた方は、撮影前に無料で見学とフィッティングをしていただけますので、実物をご覧になってからお決めください。選び方はマタニティドレスの選び方でご紹介しています。
> 12月1日撮影分より、お子さまとご一緒に撮影される場合は、大人の衣装はお一人につき1着となります。お子さまが写らない撮影は、これまでどおり2着お選びいただけます。
ご主人の衣装は、タキシードとセットアップをご用意しています。タキシードは1着につき+¥5,500(税込)、2着までお選びいただけます。ヘアセットをご希望でしたら、ご予約時にお申し付けください。
ヘアメイクはプラン料金に含まれています。似合う髪型を決めてきていただかなくて大丈夫です。ドレスとお顔立ちを拝見しながらご提案します。詳しくはヘアメイクについてをご覧ください。
仕上げのレタッチは、もとの雰囲気を変えない範囲で行います。お肌を過度に滑らかにしたり、輪郭を細くしたりはいたしません。数年後に見返して「これは自分ではないみたい」と感じる写真では、残す意味が薄くなってしまうからです。妊娠中のお体やお肌のご不安については、レタッチについてで詳しくお話ししています。
スタジオは、名古屋市千種区の東山と、静岡市葵区の静岡。どちらも自然光を生かした設計です。背景そのものが写真の一部になりますので、余計なものは置いていません。スタジオページと作例ギャラリーでご覧いただけます。
ノーブレムの創業は1927年です。名古屋と静岡で、七五三、成人式、ご結婚、ご出産と、同じご家族を何十年か越しに撮らせていただくことがあります。おばあさまの七五三を撮り、そのお孫さんの七五三を撮る。そうした時間の中で、この仕事をしてきました。
続きも、あります
マタニティフォトをご利用いただいた方には、ニューボーンフォトを特別価格でご案内しています。通常¥39,600(税込)のところ¥36,300(税込)、土日祝料金¥0、スライドショーのプレゼントを合わせて、最大¥8,800OFFの「GIFT割」です。
ひとつだけご注意を。GIFT割は、マタニティフォト撮影日当日のお申込みに限らせていただいています。後日ですと通常価格になりますので、少しでも迷っていらっしゃるようでしたら、当日にお声がけください。なお、ニューボーンフォトは東山スタジオのみで承っています。詳しくはニューボーンフォトのページと、マタニティとニューボーンをセットで残す記事でご説明しています。
もちろん、マタニティフォトだけで完結していただいてもかまいません。続きは、そのときのお気持ちで決めていただければ十分です。
よくある質問
ウェディングフォトを撮っていませんが大丈夫ですか?
はい、まったく問題ありません。前提となる撮影は何もありませんので、どうぞそのままお越しください。
夫婦だけでも撮れますか?
はい。おひとりで撮られる方も、ご主人とご一緒の方も、料金は同じです。人数によって金額が変わることはありません。
家族写真も撮れますか?
はい、追加料金なしでご家族一緒に撮影いただけます。上のお子さまの衣装は1着まで無料でお貸し出ししています。なお、マタニティ専門のプランのため、お子さまだけのソロカット撮影は承っておりません。
写真が苦手でも大丈夫ですか?
ポーズはカメラマンが一つひとつご案内しますので、覚えてきていただくことは何もありません。お話ししながら、力が抜けた瞬間を待って撮らせていただきます。
ドレスはありますか?
マタニティ専用ドレスから、プラン料金内で2着をお選びいただけます。本物のウェディングドレスもご用意しています。なお、12月1日撮影分より、お子さまとご一緒に撮影される場合は、大人の衣装はお一人につき1着となります。
夫の衣装もありますか?
タキシードとセットアップをご用意しています。タキシードは2着まで、1着につき+¥5,500(税込)です。ヘアセットをご希望の場合は、ご予約時にお申し付けください。
妊娠後期でも間に合いますか?
28〜34週ごろが目安ですが、それ以降でも体調が安定していれば撮影できます。臨月に近い時期のご相談も承っていますので、一度ご連絡ください。
そのほかはよくある質問のページに、当日の流れは撮影の流れにまとめています。
最後に
撮らなかったことを、埋め合わせようとしていただかなくて大丈夫です。そのときにはそのときの事情があって、それもおふたりが歩いてこられた道の一部だと思います。
ただ、いまの数か月は、あと数か月で静かに終わります。二人だけで過ごす最後の時間であり、三人で写る最初の時間でもある、短い期間です。急いでいただく必要はありませんが、撮ってみたいというお気持ちが少しでもあるようでしたら、時期としては今ごろが向いています。
ドレス選びから当日の過ごし方まで、私たちがご一緒します。ポーズを覚えてくる必要も、上手に笑う練習も要りません。身ひとつでお越しいただければ十分です。
プランの内容はGIFTプランのページに、ご予約はWEBから24時間受け付けています。撮影時期のこと、ドレスのこと、ご主人の衣装のこと。迷っている段階でのご相談も歓迎していますので、LINEからお気軽にどうぞ。


