マタニティフォトのレタッチはどこまでできる?自然な仕上がりと安心して撮影するためのポイント
「お腹の写真を撮るのは、少し勇気がいります」
撮影前のご相談で、そんなふうにおっしゃる方がいらっしゃいますが、そう感じられるのは、とても自然なことだと思います。
妊娠中は、体もお肌も日ごとに変わっていきます。むくみ、肌荒れ、妊娠線。ご自身の目には気になるところばかりで、「今の姿を写真に残す」と考えたときに、ふと手が止まってしまう。そうしたお気持ちを伺うことは、決して少なくありません。
この記事では、私たちがレタッチをどう考えているかをお話しします。たくさん加工しましょう、というお話ではなく、どこまでを整えて、どこからは残すのか。その線引きについて書いています。
レタッチは必要?
先にお伝えすると、多くの場合、必要なのはごく控えめな補正だけです。
鏡で見るご自身と、写真に写るご自身は、少し違って見えます。これは加工の問題ではなく、光の当たり方とレンズの性質によるものです。スタジオの照明は肌の凹凸を拾いやすく、レンズは輪郭をわずかに強調します。ふだんは気にならなかった部分が、写真では目についてしまうことがあります。「レタッチが必要かもしれない」と感じられる理由の多くは、ここにあります。
つまり気になっているのは、お体そのものというより、写り方のほうであることが多いのです。
ですから私たちは、レタッチより先に、撮影の段階で解決することを大事にしています。光をどの角度から当てるか、どの高さから撮るか、手をどこに添えていただくか。ここを整えていくだけで、気になる部分のほとんどは自然に収まっていきます。そのうえで、どうしても残る部分だけを仕上げで整えています。この順番が、自然な仕上がりにつながります。
どこまでが「自然」
言葉だけでは曖昧になりますので、私たちが置いている基準を3つ挙げておきます。
ひとつめは、お肌の質感を消さないこと。肌を過度に滑らかにすると粗は確かに消えますが、同時に人としての立体感も失われてしまいます。のっぺりとした印象になり、あとから見返したときに「作られた写真」に見えてしまうのです。毛穴やわずかな凹凸は、写真に生気を与えているものでもあります。消すのではなく、目立ちすぎるところだけを抑える。それがここでの「自然」です。

ふたつめは、骨格を変えないこと。輪郭を細くする、目を大きくする。そうした加工は、その一枚だけを見れば整って見えます。ただ数年後、ご家族と一緒に見返したときに「これは自分ではないみたい」と感じてしまうことがあります。写真は記録でもありますので、整っていることより、その日のご自身であることのほうを優先しています。
みっつめは、その日たまたま出ていたものは整えること。肌荒れ、目の下のくま、髪の乱れ。これらは体質ではなくその日の状態ですから、いつものご自身に近づけるための補正だとお考えいただき、遠慮なくおっしゃってください。
よくいただくご相談
妊娠線
レタッチについて、いちばん多くご相談をいただく項目がこちらです。
ご希望があれば、目立たない程度に整えます。ただ、必ず消したほうがよいとは考えておりません。妊娠線は赤ちゃんを育てた証でもあり、「残したいです」とおっしゃる方も実際にいらっしゃいます。残すか整えるかは、お客さまのお気持ち次第です。どちらを選ばれても、こちらから意見を申し上げることはありません。
撮影の工夫でも見え方は変わります。光を斜めから当てず、正面からやわらかく当てると影が出にくくなります。ドレスの合わせ方でも印象が変わりますので、その段階からご相談いただけます。
むくみ
妊娠後期に入るほど気になりやすくなる部分で、ご相談も増えてきます。
フェイスラインや手足のむくみは、撮影時の角度と光でずいぶん和らぎますので、そのうえで、仕上げでも軽く整えていきます。
当日の体調にも左右されますので、むくみが気になりやすい方には午前中の撮影をおすすめすることがあります。ご予約のときにご相談ください。
肌荒れ
ホルモンバランスの変化で、ふだんは出ない肌トラブルが出ることがあります。
一時的なものですので、仕上げで整えていきます。ニキビや赤みでしたら、肌の質感をそのまま残しながら、目立たなくすることができます。
当日はプロのヘアメイクが入りますので、ベースメイクの段階でも、かなりのところまで整います。
二の腕
袖のないドレスをお選びになった場合に、気にされる方が多い部分です。
こちらも撮影の工夫で変わります。腕を体から少し離す、手の位置を変える、角度をつける。それだけで見え方が違ってきますし、当日はカメラマンがひとつずつご案内しますので、ご自身で意識していただく必要はありません。
袖のあるドレスを選ぶという方法もあります。マタニティ専用ドレスには、シアー素材の長袖やオフショルダーなど、腕の見え方が異なるものをご用意しています。
フェイスライン
顔まわりの見え方は、髪型によっても大きく変わります。耳を出す、後れ毛を残す、片側だけ髪を寄せる。こうしてヘアメイクの段階で整えられる部分が、思っている以上にたくさんあります。
そのうえで、仕上げでも軽く調整しますが、先ほど書いたとおり、骨格そのものを変えるような加工はいたしません。
数年後に見るときのこと
マタニティフォトが特別なのは、撮れる期間が限られているからだと思います。お腹の大きさも、そのときの表情も、数か月経てば二度と撮れません。加工でどれだけ整えても、残せるのは今この時期の姿だけです。
だからこそ、今の姿をどうきれいに写すかに力を注いでいます。別のものに作り変えるためではなく、今をきちんと残すために技術を使う。私たちはそういう立場でこの仕事をしています。

撮影の直後は「もう少し細く写りたかった」と思われるかもしれません。ただ、5年後、10年後にその写真をご覧になるとき、そこに写っているのは体型ではなく、赤ちゃんを待っていた日々のご自身です。お子さまが大きくなって一緒に見返す日も、いずれ来ます。そのときに意味を持つのは、加工の精度ではないように思います。
先におっしゃってください
事前に教えていただければ、撮影の段階から手を打つことができます。角度、光、ポーズ、衣装。打てる手はいくつもありますし、撮影後に仕上げで対応するより、その場で解決したほうが、ずっと自然に仕上がります。
「こんなことを言っていいのかしら」と迷われる必要はありません。同じことを気にされている方は、たくさんいらっしゃいます。
ご用意しているもの
基本的な仕上げは、GIFTプランの料金に含まれています。お肌の調子や一時的な肌荒れの補正などです。範囲を超えるご希望がある場合は内容によって変わりますので、ご予約の際かLINEでご相談ください。
マタニティ専用ドレスから2着お選びいただけます。ご予約いただいた方は撮影前に無料で見学・フィッティングを承っていますので、実際に着た状態で見え方を確かめていただけます。ヘアメイクもプラン料金に含まれています。フェイスラインやお肌の見え方は、メイクの段階で整う部分がたくさんあります。
> 2026年12月1日撮影分より、お子さまとご一緒に撮影される場合は、大人の衣装はお一人につき1着となります。お子さまが写らない撮影は、これまでどおり2着お選びいただけます。
スタジオは名古屋市千種区の東山と、静岡市葵区の静岡の2つで、どちらも自然光を生かした空間です。やわらかな光は肌の凹凸を強調しにくいので、それ自体が自然な仕上がりにつながります。スタジオページをご覧ください。
ノーブレムの創業は1927年です。どこまで整えて、どこからは残すのか。その判断は、たくさんの写真を仕上げてきた時間によるところが大きいと思っています。流行に合わせて加工を強めることはせず、何年経っても古びない仕上がりを基準にしています。
よくある質問
レタッチは追加料金がかかりますか?
基本的な補正はプラン料金に含まれています。範囲を超えるご希望がある場合は内容によって異なりますので、ご予約時またはLINEでご相談ください。
妊娠線は消してもらえますか?
ご希望があれば目立たない程度に整えます。ただ、必ず消したほうがよいとは考えておりません。残すか整えるかはお客さまのお気持ち次第ですので、撮影前にお聞かせください。
レタッチの希望はいつ伝えればいいですか?
撮影当日のカウンセリングでお伝えください。気になる箇所をあらかじめ教えていただけると、撮影時の角度や光の当て方でも配慮できますし、撮影後のご相談も承っております。
痩せて見えるように加工してもらえますか?
写真としてのバランスを整える範囲で対応します。ただ、体型を大きく変えるような加工は行っておりません。お腹の大きさはこの時期にしか残せないものですので、その姿をきれいに写すほうに力を入れています。
レタッチ前の写真ももらえますか?
納品はレタッチ後のデータのみとなりますので、仕上がりにご不安がありましたら、撮影の前にご希望をお伝えください。方向性をすり合わせたうえで進めていきます。
上の子や夫の写真もレタッチされますか?
はい、ご一緒に写られた方も同じ考え方で仕上げます。お子さまについては、その年齢らしい表情や肌の質感が消えてしまわないよう、とりわけ控えめにとどめています。
そのほかのご質問はよくある質問のページにまとめています。
最後に
レタッチのお話をしてきましたが、いちばんお伝えしたいのは技術のことではありません。
気になることがあれば、そのままおっしゃってください。妊娠線を残したいのか整えたいのか、むくみが気になるのか、腕の写り方が心配なのか。お気持ちさえうかがえれば、撮影の段階から手を打てますし、その多くはその時点で解決します。
写真に写るのが不安だという理由で撮影をためらわれるのは、少しもったいないことのように思います。この時期のお姿は、今しか残せませんので。
まずは作例ギャラリーで実際の仕上がりをご覧になってみてください。「これくらいの自然さなら安心できそう」と感じていただけたら、それがいちばん確かな判断材料になると思います。
プランの内容はGIFTプランのページに載せていますので、ご不安な点があれば、ご予約前でもLINEからお気軽にどうぞ。


